先週の木曜日、お休みにして、前から観たかった山田洋次監督の最新作『小さいおうち』を観てきました。
昭和の戦争に向かう時代と現代が同時にすすんでいきます。いわゆる戦前のいいところのお宅の生活、同時に、娘が売られたりする社会の現実なども描かれながら、現代の様子とリンクしていく形になっています。
観ていくうちに、現代という今の時代の流れが、戦争に向かっていく時代の「雰囲気」というか流れを否が応でも意識させられていきます。その対比や今という時代の流れをしっかり見据えることが大事だと改めて感じてしまいます。月並みな表現でしか表現できませんが…
映画も派手な作品ではではありません。淡々とすすんでいきます。でも、とっても大切なことを気づかせてくれる映画だと思いました。やっぱり山田監督の作品です!!
今月に入ってのNHKの「ごちそうさん」の今の時代背景とも重なります。
甲子園の中止、物資の供出、「贅沢は敵だ!」、食べ物の配給、徴兵制などなど。特高が出てきて、いろいろ弾圧する光景も出てきます。戦時下のくらし、自由にものがいえなくなっていく様子がよく描かれています。その中で、庶民のささやかな抵抗も…
今のNHKの中では、なかなかのドラマではないでしょうか。
今日、『小さいおうち』でダブル主役ともいえるような重要な役を演じた女優の黒木華さんが、ベルリン映画祭で女優賞「銀獅子賞」を受賞したとのニュースが入ってきました。富山では、上映の回数が減ってきています。一人でも多くの人にみてほしいなぁって思っています!